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<研究業績>
大村博士は45年間に亘り、独創的かつ多様な探索系を構築し、微生物の生産する有用な天然有機化合物の探索研究を続け、これまでに類のない440種を超える新規化合物を発見した。加えて、それらに関する基礎から応用にわたる幅広い分野の研究を推進し、遺伝子操作による新規化合物の創製、マクロライドを中心とした一連の生物有機化学的研究と有用化合物の創製、工業的にも重要な抗寄生虫抗生物質アベルメクチン生産菌の遺伝子解析など、世界に先駆けた研究成果を挙げ、新しい領域を切り開いて来た。
同博士が発見した化合物のうち、25種が医薬、動物薬、農薬および生命現象を解明するための研究用試薬として世界中で使われている。その中で、米メルク社と共同開発した抗寄生虫抗生物質イベルメクチンは、現在WHOの指導の下、重篤な熱帯病であるオンコセルカ症(河川盲目症)を撲滅するために中南米およびアフリカで年間約1億人に投与され、威力を発揮している。中南米では2012年に、アフリカでは2020年に撲滅されると予想されている。オンコセルカ症の他、同じく熱帯病リンパ系フィラリア症の集団投与による撲滅作戦にも用いられ、2020年の撲滅を目指している。その他糞線虫症、疥癬症などにも極めて優れた効果を示し、これら寄生虫感染症の治療や予防のために本剤の投与を受けている人は、併せて年間2億人に達し、人類の健康と福祉の向上に国際的に多大な貢献をしている。また、同博士によって発見された100を超える化合物が有機合成化学のターゲットとなり、関連領域の発展にも貢献している。 |